「秋子さん、お誕生日おめでとう!」
「ありがとう、みんな」
 今日九月二十三日は秋子さんの誕生日。そこで水瀬家では家族みんなで誕生日を祝っていた。
「ところで、秋子さんっていくつなんですか?」
「まあ、祐一さん。女性に歳を聞くものではないですよ」
「そこを何とか」
「二十八歳ですよ」
「は?」
「当年とって二十八歳です」
「とおねん、取るんですね……」
 そのとき祐一は、これ以上の詮索に生命の危機を感じた。

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