BOARDING GATE
作者:匿名希望(26、リーマン)さん 第 3 位(53.93 pts)
KATUOさん (5点)
話の雰囲気は嫌いじゃない。
だけど、この3人でなくても恐らく話が成立してしまうであろうというのは、KANONのSSとしてはどうよ? と思ってしまうのです。
というか、この3人が祐一と舞と佐祐里にはどうしても見えません。
これがもしも完全なオリジナルだったら、もう少し好きになっていたかもしれません。
Foolisさん (6点)
起承転結もなく、ただ物語が進んでいく、そんな印象を受けました。
一つ一つの行動に意味がないんでしょうね。
ただ…なんか惹かれました。
退廃的な雰囲気を書ききっているからでしょうか。
Kanonではまったくないのですけどね。
春日 姫宮さん (8点)
これは、どこまで作者さんが自覚しているのか気になりますね。
まずは繰り返し描かれる若者嫌いの描写。これで作者がサカキバラ世代だったりしたら大笑いなんですが、いかにも「自分より若い連中を馬鹿にしたがる若い連中」ぽい感じ。
キャラクターも、もはやKanonキャラの名前を借りてるだけで、中身は全く別人ですね。いきなりあゆをぶっ殺す祐一とかタダのキチガイ。
そして、台詞やシーンの映画からの丸パクリ。中には一字一句変わらないところもあったりしますね。
で、言いたいことの一つとしては「Kanonへのアンチテーゼ」(あるいはアンチテーゼを敢えて提示することでテーゼを見いだす、というところまで含意しているのかもしれませんが)があるのでしょうが、それはこれまでも散々こんぺでやり尽くされていたことはご存じですか?
http://orange.sakura.ne.jp/~itachin/kanonlink/sscompe3/short/ss/00015.htm
http://orange.sakura.ne.jp/~itachin/kanonlink/sscompe3/middle/ss/00085.htm
http://orange.sakura.ne.jp/~itachin/kanonlink/sscompe3/middle/ss/00089.htm
http://orange.sakura.ne.jp/~itachin/kanonlink/sscompe3/middle/ss/00016.htm
この辺の作品がそうです。
こういった先例を知らずに書いてるとなると、厳しい意見を出さざるを得ません。KanonSSが積み上げてきた歴史を舐めている。
敢えて映画のアンチテーゼを打ち出した映画もありますが、それは映画が好きで好きで、歴史をよく知っているから許される行為だと思うんですね。
よく知りもしないでアンチテーゼを出すというのは、勉強のできない子供が「勉強になど意味はない!」と叫ぶかのように、滑稽。
とまあ、この辺をどこまで自覚しているのかに凄く興味があるのですが、もし全てを自覚していて、
「若者を馬鹿にするサカキバラ世代の俺を見てくれ! KanonのSSの歴史なんて何にもわかっちゃいないが否定しちゃう俺を見てくれ! 俺の恥ずかしいオナニーを見てくれ! それがブンガクだ!!!」
と仰るのでしたら、その醜悪さに目をそむけるしかありませんね(苦笑
……いやまあ、書いたのはリーマンさんでしょうし、知ってる方の作品をあまり悪く言いたくはないんですけどね。
こういうものを出されるとどうしても「ふざけるな」と言いたくなるわけでして。
mkrさん (9点)
雰囲気がよい。いろいろと想像させられました。
なにか元があるのでしょうか?
PFRさん (7点)
断片ごとには面白く読めるのだけれどそれがどんな全体像を描こうとしているのかが正直よくわからなくて、だったらもういっそ勝手に読んでしまえとか思ったら面白く読めました。心理描写も台詞も殆どなく、事実を淡々と記述するためだけに使われた、そう言ってよければひたすらに映像的な文章が、あゆだの一弥だの子供だの影だのといった不穏な要素をいたるところにばら撒いていることも相俟って他にはない鬱屈とした感じを出していてよかったですし、それだからこそ最後、電話の音もカメラの映像も断ち切って飯を食い続ける舞と祐一、刺青を入れて一人飛行機に乗る佐祐理の姿が、奇妙に清新に見えるのだとも思います。
ところで、映像的な文章と実際に作中に登場するカメラの映像との間には何か関係があるようにも感じられますが、よくわかりませんでした。ちゃんと理解するには引用元に当たらないと駄目でしょうか。後、比較的悪い意味合いで、Kanonっぽくなかったです。
復路鵜さん (1点)
どう感想つけたものか分かりませんが、とりあえず面白くありませんでした。
あじとまさん (8点)
直接的な心情描写や会話のない、行動や情景描写を淡々と描いた手法が、作品に独特の雰囲気を持たせていると思う。
だがそれだけにキャラクターに感情移入はできず、まさに壁に映る映画を眺めているような気分でした。
そして作品の雰囲気がそうさせるのか、自分の中で思い描くキャラクター達は大抵の場合無表情で、物事を淡々とこなしていく。
見ているこっちも淡々と物語を追っていた。彼らがなぜその行動をとったのか。腑に落ちるよりも先にストーリーは進んでいく。
そして結局消化不良気味で終わった。なんとなくわかったような気もするし、全然わかってない気もする、なんともすっきりしない感覚。
個人的な趣味の問題なのか。このテの話はどうにも苦手です。嫌いじゃないけど別に。雰囲気を楽しめばいいのかな。
なんにしても今回一番印象に残った作品でした。
えりくらさん (8点)
三人で暮らしているはずなのに、孤独というイメージばかりが頭をよぎりました。なんでだろう、孤独なのは読んでる僕の方なのか。よくわからない。佐祐理が出て行ったのは、妊娠(祐一の子を?)していなかったせいなのか。
過去に犯した罪からはどこへ行っても逃れられないものなんだと思います。それは留まった祐一も、旅立った佐祐理にしても同じことなんじゃないですかね。最後にタイトルが出る趣向はいいですね。エンドロールが流れてきそうな場面でした。BOARDING GATE。
神代 悠さん (7点)
一言で言うと、映画のようだな、という印象を受けました。王家衛好きなんですが、ちょっとだけそんな感じ。
時代設定が随分古いな、と感じたのは、やはり冒頭の公衆電話のシーンが効いているのでしょうね。
自分と生活圏が重なることもあり、かなり作品にのめり込んでしまいました。
一般受けする類の作品ではないかもしれませんが、私は嫌いではないです。
最初は<title>タグぐらい使えよ、と思ってましたが、ラストでのあの使いかたはお見事。
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