This is a pen.

作者:youさん   第 6 位(48.91 pts)

KATUOさん (7点)
後半の美汐が死ぬほどかわいいです。
前向きな美汐はなんだかすごく新鮮で、読んでいていとてもよかったです。

それはいいんですが、物語そのものはなんかいろいろと足りなような気がしました。
ものみの丘での一件のあとに、突然ラブコメ的な展開になっているのには、非常に違和感があります。

タイトルもすさまじく意味不明です。何か意図するものがあったのでしょうか。
私が見落としているだけなら、すみません。

あと、分類に「不完全燃焼」と書かれているのも、正直なんかひっかかりました。
作者のこのSSに対する自己評価のようなものだとしたら、そういうのは書かないほうがいいだろうと個人的には思います。

Foolisさん (6点)
真琴が消えて、残されたふたりが恋人同士になる。
その様子が丁寧に書かれていてよかったです。

ustriumさん (5点)
作者の中の方がすごく珍しい人であるような気がしています。

この感想を書いてる中の人は恋愛経験が皆無なので想像での話になるのですが、美汐の告白が余りにも淡々とし過ぎている辺りに変なリアリティを感じてしまいました。
実際に告白とかしてみたらこんな感じなのかな……
特にこの二人の場合は、互いに慕い合って交際を始めるような普通のカップルと比べて、別の気持ちが先に立つでしょうから、余計にそう感じるのかもしれません。

分量の配分が悪いのか何なのか、真琴の存在がいてもいなくても関係ないような感じに思えてしまいました。
不完全燃焼、だからでしょうか。
それとも、脚本上の意図があってわざとそういうふうにしたもの?


文章が地味に上手いのでうまうましながら読み進められました。
でも、一部の描写にすごく納得できないところがあって、それは祐一がおやつにオレンジジュースとチョコレートを出してくるところだったりします。
甘いもの同士っていうのは間違いなく食べ合わせ悪いと思います……。味をリアルに想像しちゃってげっそりしてしまいました。

でも口をゆすぐなんて書いてる位だし、オレンジ色の液体って書いてるけど実は番茶とかなんでしょうか。

じゅうさん (6点)
Kanonという作品への愛を感じられた作品でした。

春日 姫宮さん (9点)
【初読感想】

>不完全燃焼

 納得できてないデキだけど強引にこんぺに出したってとこかな。
 個人的には「自分でもわかってるから許してね」という免罪符に聞こえて、あまりいい響きではない。




>何光年もの時を経て

 光年は時間じゃない、距離だ!




>「祐一が取られちゃいそうな気がして。そんなのわたしの我が侭でしかないのに、なんだか嫌だな、って思っちゃって。」

 名雪はそんな風には感じていなかったと思うんですけどね。
 今更そこをうだうだ言う気もないので、そういう設定だと思って以降読んでいきます。




>だって、私の胸に宿る温かいけど、どこか切ない仄かな感情は、きっと。
 真琴が私に託してくれたものなのかもしれない、と思うから。

 名雪とのライバル関係を予想しましたが、名雪は祐一にある程度想いを告げているにも関わらずくっつけなかったので、美汐がこのお話のヒロインかな。




>以前のような白く美しい姿をすっかり失ってしまっているものの、それは正しく、真琴と過ごした最後の日に使ったベールだった。

 この表現は予感めいたものがあって凄く好き。風の辿り着く場所、という曲名を思い出しました。




>叔母さんと従妹の方は外出していて

 ここで美汐が「従妹」と呼んでいるのはちょっと気になりました。
 というのは、冒頭で祐一が名雪を「従兄妹」と呼んでいるからです。
 祐一としては、名雪を呼ぶときにどうしても従兄と従妹との関係性を意識してしまう。
 他方、美汐としては、その関係性を知りうるはずもないので名雪は単なる「従妹」という点として認識される、という表現だったとしたら、素敵だな、と思いました。




>「……まぁ、さして私は現実主義者のつもりはありませんが」

 空からお菓子、なんていいますしねー。少女チックなところも割とありますよね。




>「待つことに疲れましたか?」

 ここもちょっと気になりました。果たして真琴シナリオは、祐一が真琴を待つ、という未来が示唆されていたかな、と。
 もっとありのままを受け入れるというか、未来志向だと思ったんですよね。あくまで私個人の感想ですが。
 作者さんはあのシナリオをどんな風に受け止めたのか、ちょっとお尋ねしてみたい気分。




>「真琴、春が来たぞ。お前が望んだ、春が、来たぞ」
 呟きは風にさらわれて、桃色の花びらとともに、きっとあの場所まで届けばいい。
 私は、またひとつチョコレートを口に含んだ。

 んんーーーー。





【改めてこの作品を振り返って】
 ご自身で「不完全燃焼」と書かれているので自覚の上でしょうけど、やはり細かい部分でのアラは気になりました。
 ただ、目指すところは美しいですし、表現も詩的で雰囲気は上々。

mkrさん (5点)
月に吠える?
好きですよ、私も。

--さん (5点)
うん、かなりよかったです。好感度高そうな文章がよいなと思いました。
気になったのは二点。
ベールを発見するところで、祐一が自分の心理を語りすぎていて醒めてしまうというところと、
最初に出てきた名雪をどこで受けてるのかよく分からなかったところです。
無難といえば無難な話なんですが、かなり浸れました。
本編の記憶も世間から薄れている昨今、ある種の雰囲気を維持できるというのはとてもいいことだと思うのです。

PFRさん (3点)
 自然さとか滑らかさとかその手のものが欠けている感があります。冒頭の名雪の発言や最後の美汐の来訪などはもう少し自然な流れの中で展開できなかったものかな、と思いますし、ぶつ切りのシーン四つを並べたような形になってしまっており、もっと間を埋めないと一本の話として完成しないのではないか、などと考えもします。ものみの丘の工事のエピソードとかとても気になるのに、ちょっと説明されるだけで後は全然触れられないのが惜しいなあとか。
 でも「私と、一緒に、待ちませんか?」という台詞はとてもいいと思いました。単に好きです愛してますというのとはまた別の関係性がここには開かれている気がします。

匿名希望(26、リーマン)さん (4点)
 一読して、確かに不完全燃焼だと思いました。ていうかこって、不完全どころか、バッドエンドなんじゃないかと(笑)。
 一生傷を舐め合って生きていくことを選んでしまった二人の今後を思うと、それは傷ではないのかもしれないですけど、すごく悲惨な気がします。なんか後味悪いな(笑)。

あじとまさん (7点)
ラスト、その展開で「春」と言うと別の意味に取れてしまって、吹きそうになった。
まあそれはともかく。
美汐が可愛かった。祐一の部屋のとことか。
全体的にうまくまとまっていると思うけど、ちょっとなんか足りないか。
美汐が祐一に想いを寄せるようになる決定的な何かが描かれていれば、もっと感情移入できたのかもしれない。

えりくらさん (4点)
登場人物の台詞がどこか台本めいていて、今ひとつ話に埋没することが出来なかったような気がします。ものみの丘がなくなる、という設定は、どこかkanonというゲームの記憶それ自体を思わせるものであっただけに、もう少し繊細な言葉で読みたかったというのが正直な気持ちです。惜しい作品であったと思います。

神代 悠さん (5点)
嫌いな作品ではないです。でも、祐一視点と美汐視点が分かれてて、本筋が掴みづらかったな、とは思うかも。
なんか意識が分散しちゃう感じでした。



有効票15 
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