春になったら、またあのベンチで
作者:匿名投稿さん 第 1 位(60.05 pts)
KATUOさん (3点)
まず、非常に読みづらいという印象を受けました。
内容云々のことではなく、ひとつひとつの文章がとても読みづらいです。
話のネタは結構好き。
でも分かりづらい……。
もう一度しっかりと読みなおそうと思ったんですが、前述の理由でなかなかその気になれませんでした。
すみません。
Foolisさん (8点)
設定がいい感じでした。
なるほど、Kanonの世界をこのように使いますか。面白かったです。
>相手の精神年齢は小学生。そんなのを相手に恋を語るなんてただの変質者だろう。
関係ないですが、ここ吹いたw
春日 姫宮さん (10点)
【初読感想】
>タイトル前の名雪との会話
らしさが出ていて、非常に良かったと思います。
ただ、地の文の説明がやや解りづらい。掴みなんですから、ここは丁寧にやって欲しかった。
>「今日の晩ご飯はあゆちゃんだよ」
「あんまりうまそうじゃないぞ」
「でも、あゆちゃん、がんばってたよ?」
「いくら頑張っても、あれじゃ食いでがないだろう」
もっとも、冷静に考えれば、いくら小柄もいいとことはいえ、人ひとり食べきるのはまずむりだろうと思わなくもない。十日以上はそれだけで持つんじゃないだろうか。
これはひどい(笑)
>ベンチに坐り、先客に挨拶する。
もとより返事は期待していない。
これは興味をかき立てられる展開。それまでの描写も綺麗で、やはりタイトル前の描写のいい加減さはもったいないなあ、と思う。
>この緩やかな倦怠の。
充分すぎるほど満ち足りた毎日の。
いったい不足は何なのか。
何なのだろう?
Kanonのその後に訪れる問題、ということで、本当にKanonアフターらしい問いかけですね。
それにしても圧巻の描写力だ。
>「しょうこいんめつしなくちゃね」
あゆが完全に悪いヤツになってますね。
>「あ、もう探してないんだ。見つけたら、終わっちゃうから」
ああー、なるほど。展開が読めた気がする。
>「ありがとう。今まで楽しかった」
やっぱりー。
>繰り返すごと、物語は少しだけ違った展開を見せる。だけど、俺の望む終わりは来ない。いつも結末は同じで、いつの間にか街へと向かう電車に乗っているのだ。
繰り返し自体は結構ありがちなネタなので、これをどう活かすか、に注目。
>やっぱり、失敗して彼女は消えてしまう。
消えるけど元に戻る。
そこが信じられないんでしょうね−。
>入院しているはずの病院を探してみる。
と、思いきや、祐一はあゆが生きてること知ってるのか。
混乱してきたぞ。
>どこまでいっても、あいつは俺であって俺でなく、この場にいる限り俺は相沢祐一になれないのだ。
どういうことか、期待しつつ先へ。
>気にはなっていたのだ。
何故、誰もあゆが生きていると教えてくれなかったのか。
ああなるほど、祐一が見ている祐一は、あゆが死んでいると思い込んでいて、それでハッピーエンドを迎えられないわけですね。
それを見ている祐一は、あゆが生きていることを知っているけれども。
>それは行き詰まりの道だった。だけど終わりのない道だった。終わることのない時間を俺は求めていた。未来のない時間でも、切り取って循環させれば永遠なんだと思っていた。
祐一が作ってしまったONEの"えいえん"みたいなもの、と。
>「半チャーハン大盛り」
なんだそれ(笑)。
【改めてこの作品を振り返って】
まさにKanon。追走曲。
邯鄲の夢のようでもあり、酔生夢死のようでもあり、Kanonの設定を糸にこれだけのタペストリーを描いたのは見事です。
地味に、キャラとの会話も原作っぽいのもポイント高いです。
mkrさん (10点)
何も言うことはない。10点。
PFRさん (8点)
素でやっているのか意識してやっているのかは謎ですが文章がちょっと普通と違う感覚で書かれていて、それがきな臭さみたいなものを醸し出す原因になっていて上手いとまず思いました。一箇所抜き出すとすれば「育ちすぎた庭木の茂みに圧迫されながら、住宅のあいだを縫って歩いた。蒸れた葉っぱ。柔らかな蔭。四本五本とたたずむ電柱を数えて歩く。道脇の畑から甘ったるいネギのにおいがする。路地の奥を覗いてみた。わだかまるとばりの向こうには、どこか秘密の場所への抜け道でもありそうだ。」とか好きです。電柱の数とかネギのにおいとかどうでもいい方向へ話者の感覚が傾いていて、普通にあるべき普通な視覚的描写がよく見ると殆どない。
漫然と読んでいると訳わかんないまま終わるだろうわかりにくさ(簡単な理解を拒む強靭さ、と言い換えてもよいのですが)とは別に、全体的に冗長ではあったかなと思います。たとえば祐一がノベルゲーム的なループを繰り返す二頁冒頭ですが、ノベルゲームでループをやることに切実さがあるのは一言で言えばループがノベルゲームの仕組みそのものだからで、それをただ小説に輸入されてもあまり面白いものにはならないのではないかなとか思っていまして、だからここはだらだらしてる感じがとてもしてしまった。
自らの望む完璧なあゆは最初からどこにもおらず、妄想を肥大化させて現実を拒否し尽くしてあゆを捏造するだけの豪胆さを発揮する勇気はなく、かといって唯一無二の現実に戻る気は起きないし、というか現実への戻り方なんてもうわかんないし、とりあえずそれっぽい適当な世界に軟着陸しておいて、さて次はどうしようか――みたいな祐一の姿は、画面の前でSSを読んでいる私にとっても大変切実な問題としてありました。そんな感じに実存やらなんやらへと小説が纏め上げられてしまうのはちょっと貧しいかなとも思うのですが、このSSでは最初に書いたような豊饒な記述が常にそこからはみ出す何かを見せてくれているようでもあり、まあいいか、と納得する次第です。
匿名希望(26、リーマン)さん (7点)
二つ目に入った途端「田園に死す」みたいな展開になって「これはきたぞ!」と思ったんですが、その後の文章が妙に感傷的でもにょもにょしてしまいました。
それとちょっと説明過多かなあ、と。
でも、全体を貫く現実感の薄さが最後のパートにつながるのはおもしろかったです。なんか残酷ですよね、これ。
復路鵜さん (5点)
ふわふわするような筆致に魅せられました。生も死も夢うつつ。
あじとまさん (5点)
面白い世界観だとは思うが、個人的に好きではない。別の切り口で描いてほしかった。
次なんて、ないんだよ。
えりくらさん (10点)
世界観が明らかになってからはずっと鳥肌立ちっぱなしでした。文章の力というか、言葉の一つ一つに力を感じました。ああ、もう、何を書いても陳腐な感想になってしまうな。素晴らしかったと思います。kanonという世界を見つめ続けた僕らの物語という気がしました。
神代 悠さん (6点)
なんというか、ここに書かれているのはまだKanonという作品の2次創作から離れられない私そのものなのかも、なんて感じてしまいつつ。
かなり嫌いじゃないです。
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