テンプレ気味。あざとい。しかし、全体としては良いSSだったと思います。ノスタルジーをかきたてるような柔らかで物悲しい文章がしっかりと効果を発揮していると同時に、時折挟まれるユーモラスな描写が物語に上手く緩急をつけていて、確かな文章力を感じます。
 ただ、文末の用言を終止形以外にするのはさすがにもう少し自制したほうがよいのではないかと思います。用いるべきところで用いれば効果的なのでしょうが、日常的に使うような表現では少なくともないはずです。

青春まっしぐら。
そこはかとなく上品な文体もよいです。

 ライトでよいですね。さくっとあたたかい気持ちになれました。

 一人称の「あたし」って個人的にツボるんですよね。「わたし」ほどおとなしくもなく「私」ほど硬くもなく、語り手のポジティブさを感じるようで。
 彼らの名前が美坂チームと名付けられたのは必然だったように思えます。何となく、なのですが、彼ら仲良し四人組の中で一番口数が少なかったと考えられるのは香里であって、そんな彼女を話の輪の真ん中に引っ張り込むために敢えて北川がネタにしたんじゃないかと思うわけです。
 男女の話なのに恋愛に寄り過ぎないところも好きです。男女間の友情って素敵ですよね。現実に作り上げるのは難しいですけど……。

満天の夜空は大きなプラネタリウム――。
同じ空の下にいるんだから、一人じゃないだろ? そんな北川の心の叫びが聞こえる気がします。
とても素晴らしい作品だと思いました。









3位



プラネタリウムの夜(作者:Ryo-Tさん)


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8 点6(22.22%)
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