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 こつん。
 名雪の肩に、何かが当たる。
 隣を見てみると、さっきまで同じようにアイスを食べていた、あゆの頭。

「あゆちゃん?」
「すー……」

 寝息。

「そういえば、わたしも眠たいかも……」

 ちょっと疲れちゃった、と呟きながら、僅かに身体を傾けて、寄り添う。
 下手すると倒れそうだったが、上手くバランスが取れた。少し喜ぶ。

「本当、色々なお話があったねー……」

 もう聞こえていないだろう相手に問うように、言葉を紡ぐ。

 ――ドキドキしたよ。
 ――たくさん笑ったよ。
 ――読めて嬉しかったよ。
 ――なんだかはっぴーだよ。
 ――また色々読めたらいいな。

 少しずつ、声は小さくなっていく。
 眠たげな瞳を、一擦り。そして。


 おやすみなさい、ばいばい。その声と共に、ふぇーどあうと。



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