５位――
素敵な巡り会いのお話――
「幸せそうだね、あゆちゃん」
「うんっ」
「良かったね……あ、それよりまた猫さんのお話だよ〜」
「うぐ……それよりって酷いよ……」
第5位 そこに猫のいる季節 安岐山亮さん 63.91 pts
「えーと、香里さんと猫さんのお話でいいのかな？」
「うん、猫さんだよ」
「……それで、ボクのお話とか、香里さんの友達――ボクの従姉妹のこと」
「うん……何か色々あって、それでいて読んでて凄くいい気持ちだなーって思ったよ」
「そうだよねっ」
ストーリーの意外性も、文章の雰囲気も。
どちらも兼ね備えた、良作シリアス。そんな感じで感想も纏まっている。
「最後の文章まで温かくて……本当に良かったと思うよ。」
「……うん、そうだね〜」
二人で、最後まで読み直す。
あゆは、温かな物語に浸って。
名雪は、最後の猫の描写に浸って。
僅かにズレながら、次のお話へ。
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